2026年度 第1回 SAS特別講演会「核融合実験炉ITERトロイダル磁場コイルの開発と将来の核融合炉伝導マグネットへの展望」
量子科学技術研究開発機構
辺見 努 氏
【協賛】東海大学大学院 工学研究科
【概要】
核融合実験炉ITERの超伝導マグネットシステムは、直径約30 m、総重量約1万トンに及ぶ世界最大級の超伝導マグネットシステムである。本システムは、周方向に18機配置されるD型のトロイダル磁場(TF)コイル、中央に6モジュールを積層した中心ソレノイド(CS)、およびTFコイルの外側に配置される6機のポロイダル磁場(PF)コイルから構成される。日本は、TF導体の25%、TF構造物全19機、TFコイル9機、およびCS導体の全量の製作を担当している。ITER TFコイルは、高さ16.5 m、重量約310 tに達する世界最大級のNb₃Sn超伝導マグネットである。その開発を通じて、大型超伝導マグネットの設計・製作・品質保証に関する多くの知見が蓄積された。
本講演では、ITER TFコイルの開発経験をもとに、超伝導導体、電気絶縁、電磁力支持構造、製造技術および品質保証に関する技術成果を紹介する。さらに、将来の核融合炉に求められる高磁場・大型超伝導マグネットの実現に向けた技術課題と、その解決に向けた展望について述べる。
【専門】
- 核融合炉を目指した大型超伝導マグネット工学
- 耐放射線性電気絶縁材料
【略歴】
2002年 成蹊大学 工学研究科 電気電子工学専攻 博士前期課程修了
2005年 総合研究大学院大学 物理科学研究科 核融合科学専攻 博士後期課程修了 博士(工学)
2005年 核融合科学研究所 COE研究員
2007年 日本原子力研究開発機構 超伝導磁石開発グループ 研究員
2016年 量子科学技術研究開発機構 超伝導磁石開発グループ 主幹研究員
2017年 ITER国際核融合エネルギー機構 Magnet engineer (TFコイル技術責任者)
2022年 量子科学技術研究開発機構 超伝導磁石開発グループ 上席研究員
2023年~ 量子科学技術研究開発機構 超伝導磁石開発グループ グループリーダー
2025年~ ムーンショット型研究開発事業 目標10「多様な革新的炉概念を実現する超伝導基盤技術」において、「コイル・導体の試験技術に関する研究開発」課題推進者
現在、超伝導磁石開発グループのグループリーダーとして、ITER TFコイル、JT-60SAおよび原型炉Q-DEMOの超伝導マグネットシステム、大型高温超伝導マグネット(MS10)、ならびに大型超伝導機器試験施設に関する研究開発を推進している。
| 開催日時 | 2026年12月4日(金) 講演 15:30~17:00(開場 15:10) |
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| 会場 | 東海大学湘南キャンパス6号館1階6A-105教室 |